歯が抜けている私。
弟は乗馬に緊張して固まっている。
私が小学校2年生になった年、弟は二葉幼稚園に入園した。やんちゃで愛嬌があって人が大好きな弟は、入園してから数日は楽しそうに幼稚園に行っていた。
しかしある日の朝から突然、「行きたくない」と泣き出すようになった。母が無理やりスクールバスに乗せようとすると、弟は道の電柱にしがみついて「行かない~」とずっと泣いていたそうである。
弟が急に登園拒否になった理由は、母によると「一番番長になれなかったから」らしい。弟よりも強くて威張っている男の子がいて、弟はそれが面白くなかったのだ。それでも登園拒否は続かなかったので、きっと二番番長の座で満足することにしたのだろう。だんだんと人間社会の現実を覚えていくのも大切なことだと思う。
しかし弟もそのうちに、クラスのかわいい女の子と仲良くなったり、楽しいことも増えていったようである。同じビルに住むマリコちゃんの家にはよく遊びに行っていたように記憶している。
ところで私は小学校1年生から2年生の頃に、乳歯が生え変わっている。上の写真は歯が抜けているのがわかる。「上の歯は縁の下に投げて、下の歯は屋根に投げるといい歯が生えてくる」という言い伝えを信じていた私だが、一軒家ではなくビルに住んでいたので仕方なく、上の歯が抜けた時は10階のベランダから下に投げて、下の歯は屋上に向かって投げていた。今考えるととても恐ろしいことを平気でしていたと思う。下を歩いている人にぶつかったら大変なことになってしまう。
あの頃はちょっとでも歯がグラグラしてくると、無理やり力を入れて抜いてしまった。今小さい子がいるお母さんに聞くと「永久歯がちゃんと生えてくるように、自分では抜かないで、歯医者さんに行く」らしい。やはり自分は大昔の人間なんだなぁとつくづく思う。
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